もぐたの はじめての そら

もぐらの もぐたは、いつも つちの なか。 「うえのほうは、どんな せかいなんだろう?」

あるひ、もぐたは ちょっぴり ゆうきを だして、 じめんから かおを だして みました。 「わあ、まぶしい!」

そこには、あおい そらと、おおきな きが ありました。 きの うえから、だれかが こえを かけます。 「はじめまして! ぼく りすの りっくん!」

りすの りっくんは、ぴょんぴょん はねて あそんでいました。 「きみは だあれ? なにして あそぶのが すき?」 もぐたは びっくりして、なにも いえません。

もぐたは あなを ほるのが とくいです。 りっくんは きに のぼるのが とくいです。 ふたりは、おたがいの「とくい」を みせあいました。

「すごいね!」「きみも すごいね!」 ふたりは すっかり なかよしに なりました。 いっしょに ふわふわの くさを あつめて、おひるねです。

もぐたは おそらのしたで、あたらしい おともだちが できました。 つちの なかも すきだけど、おそらの したも だいすきに なりました。 むねが ぽかぽか、あたたかい きもちで いっぱいです。
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