ぺんたの おそらさんぽ

こおりの うえに すんでいる、ぺんぎんの ぺんた。 ぺんたには、すてきな ゆめが ありました。

「いいなあ、とりさんみたいに おそらを とんでみたいなあ」。 ぺんたは、きらきらのおほしさまを みあげて いいました。

ぺんたは、ちいさな はねを いっしょうけんめい ぱたぱた させてみます。 でも、からだは ぽよん と ゆれるだけ。

そのよる、ぺんたが ふかふかの ゆきのおふとんで ねむっていると…。 ふわ〜り。ぺんたの からだが、そっと うかびあがりました。

「わあ、とんでる!」 ぺんたは、おつきさまの まわりを くるくる。おほしさまの あいだを すいすい。 ゆめの なかで、おそらを じゆうに さんぽしました。

あさになって、ぺんたは めを さましました。 「そっか、ゆめだったんだ!」 でも、ぺんたの こころは ぽかぽか あったかい きもちで いっぱいでした。

おそらは とべなくても、だいじょうぶ。 「ゆめの なかなら、いつでも とべるんだ!」 ぺんたは、こんやは どんなゆめを みようかなと、わくわく しながら よるを まちました。
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