研ぎ石が鋼の腹を舐める。
冷ややかな摩擦音が、石室の静寂を削り取る。
カツ、カツ。
一定のリズムで刃を滑らせる手首の動きに、一切の迷いはない。
ランプの頼りない灯りが、鏡狂の横顔に深い陰影を落とす。無造作に伸びた黒髪の奥で、暗く沈んだ三白眼は鈍く光る切先だけを捉えていた。
幾度もの死線を潜り抜けた漆黒の革鎧。微かに染み付いた血と鉄の匂いが、彼という存在の輪郭を形作っている。
[A:ルヴィア:怒り]「いつまでそんな鉄屑を磨いていますの? 耳障りですわ!」[/A]
背後から突き刺さる、甲高い声。
狂が視線だけを向ける。そこには、燃えるような真紅の長髪を苛立たしげに揺らす魔族の姿があった。
ルヴィア。外見は十九ほどの小娘だが、金色の瞳に傲慢な光を宿し、こちらを見下している。
魔界の豪奢な金糸刺繍を施されたドレスは、豊かな肌を隠す気など端から毛頭ない造りだ。あらわな胸元の双丘が怒りに揺れ、歩を進めるたび、深いスリットからは雪を思わせる白い太腿が惜しげもなく晒されている。
狂は研ぎ石をゆっくりと置き、油布で刃の削りカスを拭き取った。
立ち上がる。長身の狂が影を落とすと、石室の温度が数度下がったかのような錯覚が生まれる。
[A:鏡 狂:冷静]「……その鉄屑がお前の首を繋いでるんだがな。元・公爵令嬢殿」[/A]
[A:ルヴィア:怒り]「不愉快ですわ! わたくしは今や魔族の血を引く高貴なる存在! どこぞの馬の骨とも知れない転生者のあなたごときが、わたくしに指図するなど……っ!」[/A]
ヒステリックな声を上げるルヴィアに対し、狂は乾いたため息を一つ吐いた。
前世の記憶を持ったまま悪役令嬢として転生し、破滅フラグを回避するために魔族へと身を落とした女。その高いプライドと傲慢さは、泥に塗れたこの地下層には酷く不釣り合いだ。
[A:鏡 狂:冷静]「そうか。なら、その高貴な体に教えてやるしかないな」[/A]
狂の三白眼が、ルヴィアの金色の瞳を射抜く。
[System]
隠しスキル『絶対隷属(オーバーライド)』を起動。
対象:ルヴィア。
命令プロトコル:【完全服従および快楽変換】
[/System]
[Impact]ガクンッ!![/Impact]
ルヴィアの膝が、何の前触れもなく石の床に崩れ落ちた。
[A:ルヴィア:驚き]「な……っ!? わたくしの足、が……っ」[/A]
[Pulse]ドクン、ドクン、ドクン。[/Pulse]
ルヴィアの心臓が、異常な早鐘を打ち始める。狂が言葉を発する前に、彼女の肉体はすでに主の意思を感知し、細胞レベルで『服従』の準備を始めていた。
[A:鏡 狂:狂気]「這いつくばれ、ルヴィア。俺の靴を舐めろ」[/A]
[A:ルヴィア:絶望]「ふ、ざけないで……っ! わたくしが、そんな下等な真似……ッ、あ……ぁっ!」[/A]
拒絶の言葉を紡ごうとするルヴィアの口から、突如として甘ったるい嬌声が漏れる。
脳が「屈辱」と認識した瞬間、呪われたシステムがそれを強烈な「快感」へと強制変換する。
彼女の意思とは無関係に、四つん這いになった体がずるずると狂の足元へと擦り寄っていく。豊かな胸の谷間が冷たい石床に押し付けられ、浅い呼吸に合わせて艶かしく上下した。
そこに、重い鉄扉が静かに開く音が響いた。
[A:シエル:冷静]「狂様。夜営の準備が整いました」[/A]
銀色の長い髪を無造作に束ね、光の消えた虚ろな青い瞳を持つ少女が立っていた。
かつてこの世界を救うはずだった『聖女』にして、本来のヒロイン、シエル。
彼女の首には、狂の所有物であることを示す黒いチョーカーが深く食い込んでいる。彼女は這いつくばるルヴィアを一瞥しただけで、一切の感情を動かさなかった。
[A:鏡 狂:冷静]「ご苦労、シエル。そこで見ていろ。こいつの躾が終わるまでな」[/A]
[A:シエル:愛情]「はい。狂様の望むままに」[/A]
シエルは機械のように頷き、壁際に膝をついて静かにその異常な光景を見つめ始めた。
かつての宿敵であったヒロインにこの無惨な姿を見られること。ルヴィアのプライドはズタズタに引き裂かれるはずだった。
だが。
[Sensual]
[Tremble]「あ、あぁっ……見ないで、見ないでぇっ……!」[/Tremble]
ルヴィアの目から、大粒の涙がボロボロと零れ落ちる。
屈辱、羞恥、絶望。そのすべての負の感情が、彼女の脳髄で凄まじい快楽のスパークを引き起こしていた。
狂が革靴の底で、ルヴィアの震える顎を乱暴に持ち上げる。
[A:鏡 狂:狂気]「どうした? 涙と涎で顔がぐしゃぐしゃだぞ、高貴なる魔族様」[/A]
[A:ルヴィア:恐怖]「や、やめて……っ、狂、お願いだから……頭が、おかしくなっちゃうぅっ!」[/A]
[Whisper]「おかしくなれ。お前の安いプライドなんて、俺の泥で全部塗り潰してやる」[/Whisper]
狂が屈み込み、手袋越しの太い指でルヴィアの胸元のスリットを乱暴に引き裂く。
冷たい空気に晒された柔らかな双丘に、狂の指先が触れた瞬間。
[Flash]バチッ![/Flash]
「ひぃいいいいいッ!!」
ルヴィアの背中が弓なりに反り返り、石室の壁に甲高い絶叫が反響した。
乳白色の肌が、指の触れた場所から火傷のように熱を帯びて赤く染まっていく。狂の指先が先端の敏感な突起を的確に捉え、無慈悲に転がし、軽く摘み上げた。
[A:ルヴィア:興奮]「ああっ、ああっ! だめっ、そこ、っ、だめぇっ!」[/A]
口では拒絶しながらも、ルヴィアの体は狂の指の動きに合わせてビクンビクンと激しく痙攣している。
足先の指が限界まで丸まり、冷たい石床をガリガリと引っ掻いた。
交感神経が暴走し、視界の端がチカチカと赤く明滅する。
[A:鏡 狂:冷静]「口と体が全く合ってないな。ほら、ここはどうだ」[/A]
狂のもう片方の手が、ドレスの深いスリットから露わになった太ももを撫で上げ、すでに濡れそぼっている秘所の入り口へと容赦なく滑り込んだ。
指先が、熱く脈打つ粘膜のひだをゆっくりと押し広げる。
[Shout]「ぎゃあッ……ぁああっ、あぁぁぁっ!!」[/Shout]
鼓膜を突き破るかのような狂乱の叫び。
狂の指がルヴィアの最奥へと侵入し、内側の熱い肉壁を掻き回す。その途端、ルヴィアの脳髄で論理と理性がドロドロに溶け落ちていく音がした。
[A:ルヴィア:絶望]「ひ、ああっ……狂、狂ぉっ……! 狂いそう、死んじゃう、死んじゃうぅっ!」[/A]
大量の涎が床に垂れ、金色の瞳が焦点すら結べずに上転しそうになる。
呼吸のたびに喉の奥からヒュー、ヒューと壊れた楽器のような音が漏れ、ルヴィアの体は酸欠の魚のように跳ね回った。
拒絶すればするほど、惨めであればあるほど、システムはそれを底なしの快楽へと変換し、彼女の神経を焼き焦がしていく。
壁際でただ静かに見つめていたシエルが、自身の服の裾を強く握りしめた。
[A:シエル:興奮]「[Whisper]……あぁ、狂様……私も、私も早く、その手で壊して……[/Whisper]」[/A]
完全に狂い切った空間。
狂はルヴィアの髪を掴んで強引に引き寄せ、その濡れた耳元で冷酷に囁いた。
[A:鏡 狂:愛情]「誰のモノだ、ルヴィア。お前の心も、そのふざけた体も、全部誰のモノだ」[/A]
痙攣が止まらないルヴィアは、もはや正常な思考など微塵も残していなかった。
ただ、目の前にいる絶対的な主の熱だけを求め、すがりつくようにその太い腕に頬を擦り寄せる。
[A:ルヴィア:興奮]「きょう……狂様のっ、狂様のものぉっ! わたくしはっ、狂様の汚いメス豚ですぅっ!」[/A]
[Impact]その言葉が、最後の引き金となった。[/Impact]
狂はルヴィアの体を無造作に床に押し倒し、自らの熱い楔を、彼女の蜜壺の最奥まで一息に突き立てた。
「ああああああっ!! 奥っ、狂の、奥まできたぁあっ!!」
ルヴィアの全身の筋肉が硬直弾け、極限の絶頂の波が幾重にも押し寄せる。
視界が完全に裏返り、激しい心音が爆音となって耳を劈く。
プライド高き悪役令嬢は完全に死に絶え、絶対隷属の快楽なしでは息もできない惨めな肉人形がそこに完成した。
狂は獣のように彼女の首筋に噛みつき、血の味が滲むほどの所有印を赤黒く刻み込んだ。
[/Sensual]
薄暗い石室の中、肉が打ち付けられる卑猥な水音と、女たちの狂おしい喘ぎ声だけが、いつまでも止むことなく響き続けていた。
泥と血に塗れたこの地下層で、彼らは異常な共依存という名の牢獄に、永遠に閉じ込められていく。